
2024.08.23
変動金利型?固定金利型?住宅ローンの金利タイプの選び方を解説
- 監修
- 株式会社MILIZE
- 作成
- 2024年8月
住宅ローンの金利は借入額が大きいため、少しの金利差でも支払う利息が大きく変わります。「変動金利型と固定金利型どちらが自分に向いているのだろう?」と悩みますよね。今回、変動金利型と固定金利型のそれぞれのメリット・デメリット、どのように金利タイプを選択すれば良いか解説します。住宅ローンの金利の仕組みも解説するので金利タイプを選ぶ参考にしてください。
目次
変動金利型と固定金利型について
住宅ローンには、大きく分けて変動金利型と固定金利型の2種類の金利タイプがあります。
変動金利型は市場金利に応じて変動し、初期金利が低めですが、金利上昇時には返済額が増加するリスクがあります。
固定金利型は契約時の金利が返済期間中変わらないため、返済額が一定で計画が立てやすいです。返済期間の全期間が固定金利のものと、当初一定期間の金利が固定されているもの(当初1年以上の金利が固定され、その後、定期的に金利を見直すものと含む)があります。この記事では、全期間が固定金利のものを中心に解説します。
それぞれのメリット・デメリットを理解することが大切です。
変動金利型のメリット・デメリット
メリット
変動金利型の住宅ローンは、一般的に固定金利型よりも低い金利が適用されているため、月々の返済額が少なく抑えられます。低金利の間に多く返済することができれば、総返済額を抑えられます。
デメリット
変動金利型のデメリットは、市場金利が上昇した場合、その影響を受けて、月々の返済額、総返済額が増加する可能性があることです。将来的な金利変動に備え、継続的な金利動向のチェックが必要です。
固定金利型のメリット・デメリット
メリット
固定金利型の住宅ローンは、契約時の金利が返済期間中変わらないため、毎月の返済額が一定で計画が立てやすいです。市場金利が上昇した場合でも、借入金利が変わらないため、金利上昇リスクを回避できます。
デメリット
固定金利型は一般的に、変動金利に比べて初期金利が高めに設定されています。そのため、総返済額が高くなる可能性があります。
それぞれの金利タイプはどんな人に向いている?
変動金利型に向いている人
変動金利型に向いている人は、金利上昇リスクを許容できる人です。借入時の金利が比較的低いため、返済の初期負担を軽減できます。
また、短期間での返済計画がある場合や、将来的に収入が増える見込みがある場合には、金利変動のリスクをある程度受け入れられるため、変動金利が適しています。金融市場の動向に敏感で、金利の上昇リスクを理解しつつも、住宅ローンの返済を早期に終わらせる予定のある人に向いています。
固定金利型に向いている人
固定金利型に向いている人は、安定した返済計画を希望する人です。返済額が一定で計画が立てやすいため、長期間にわたる返済計画を安定して進めたい人に適しています。
また、金利上昇リスクを避けたい人や、経済環境の変化に対する不安が強い人には、固定金利型の方が安心です。家計の収支を安定させたい人や金利が上昇した際の負担増加を避けたいと考える人に向いています。
住宅ローンの金利の仕組みと直近の金利選択動向
住宅ローンの金利は、主に市場金利に連動して変動します。市場金利は、中央銀行(日本では日本銀行)の政策金利や短期プライムレート、長期国債の利回りなどの影響を受けます。
金融機関はこれらの要因を考慮して、住宅ローンの金利を設定しています。
直近の金利選択動向
直近のデータを基にした金利選択の動向について見ていきましょう。日本の住宅ローン市場では、低金利政策の影響で変動金利型が選択される傾向にありました。以下のデータは、最近の金利選択動向を示しています。

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国土交通省「令和5年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」をもとに作成
変動金利型の選択傾向
2022年度の変動金利型のシェアは約78%に拡大しました(出典:国土交通省「令和5年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」)。直近5年間で約18%増加しています。市場金利が低い状態が続いていることが要因として考えられます。
固定金利型の選択傾向
2022年は固定金利型のシェアは約16%に縮小しました(出典:国土交通省「令和5年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」)。2018年度は金利上昇リスクを避けたい借り手が固定金利を選択していましたが、2022年度は固定金利が上昇する中、低金利である変動金利型の選択が増えています。
まとめ
住宅ローンは、借入額が大きいので、金利の小幅な上昇でも家計に大きな影響がでます。最近は、変動金利型、固定金利型の2つの金利タイプを自由に組み合わせることができるミックス金利型(ミックスローン)の住宅ローンを提供する金融機関もあります。まずは、金利タイプをしっかり理解して、ライフスタイルにあった金利タイプを選ぶことが重要です。
返済金額が変動金利と固定金利でどれくらい違うか、簡単にシミュレーションができるので確認してみることもおすすめです。
横浜銀行では、住宅ローンのシミュレーションができます。ぜひご利用ください。

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