2025.04.22

住宅ローン契約時にしか加入できないって本当?「団信」について知っておくべきこと

監修
株式会社MILIZE
作成
2025年4月

住宅ローンを検討する際、「団信(団体信用生命保険)」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか? しかし、具体的にどのような保険で、どのようなポイントを押さえて選べばいいのか分からないという方も少なくありません。団信は住宅ローン契約時にしか加入できないため、慎重に選ぶことが重要です。本記事では、団信の基本的な仕組みや選び方について分かりやすく解説します。

団体信用生命保険(団信)とは?

住宅ローンを組む際に耳にする「団体信用生命保険(以下、団信)」。ローンを支払っている期間の、万が一の備えとして非常に重要な保険です。

この保険の特徴はローンの契約者が死亡、または所定の高度障害状態になった場合に、保険金によって住宅ローンの残高が0円になるというものです。この保険によって、契約者ご本人やそのご家族にローンの返済負担が残らないという安心感を提供します。

団信は死亡時の保障だけでなく、所定の高度障害状態となった場合にも適用されます。たとえば、視力の低下や言語機能の喪失、四肢の麻痺といった重度の障害が該当します。

ただし、高度障害状態の基準は金融機関(加入する保険会社)によっても異なるため、契約前にしっかりと確認しておくことが大切です。

また、団信は住宅ローン契約時にしか加入できないという特徴があります。契約後から追加で加入することはできないため、ローン契約時には特に慎重な検討が求められます。

団信を選ぶポイント

近年、保障内容は顧客ニーズやライフプランに応じて多様化してきており、選択肢は様々です。まず団信には基本保障と特約(オプション)があり、選び方次第で保障内容や保険料が大きく変わります。以下のポイントを押さえて、自分に合った団信を選択しましょう。

①保障内容の確認

前述しましたが、高度障害状態や身体障害状態など、保障の対象となる条件は金融機関(保険会社)によっても異なります。
たとえば、視力障害がどの程度で保障対象になるかは金融機関ごとに定められた条件に差があるため、事前に比較しておくことが大切です。

②既存の生命保険とのバランス

すでに加入している生命保険や医療保険がある場合は、保障内容が重複しないように、団信の保障範囲を決めましょう。必要に応じて死亡保障を抑え、特約で疾病や障害に備えるといった工夫も可能です。

③特約による保険料の変化

より手厚い保障を希望する場合には、たとえば、がん保障や三大疾病保障、就業不能保障、その他の疾病に対応する保障などの特約を追加することが可能です。ただし、これらの特約を付けると、その分保険料が上乗せされます。特約を多く付けるほど保険料が高くなるため、事前に支払い額のシミュレーションをおこない、月々の支払いが無理のない範囲に収まるかどうかを確認することが大切です。

④持病がある場合の選択肢(ワイド団信)

団信に加入する際には、健康状態や過去の病歴などについて告知が必要です。その内容によっては、団信に加入できない場合もあります。そのような場合には、「ワイド団信」を検討することも一つの選択肢です。ワイド団信とは、一般的な団信に加入が難しい方を対象に、加入条件が緩和された団信のことです。保険料が通常より高くなる場合がありますが、万が一の際にご家族へローン残高を残さないという点で、団信に加入するメリットは大きいと言えるでしょう。

⑤保障限度額の確認

団信で保障される借入金額には上限があり、金融機関によって限度額が設定されています。団信でカバーできない保障に関しては別途、生命保険でカバーするなどの工夫をすることが望ましいでしょう。

横浜銀行の団体信用生命保険

まとめ

団信は住宅ローン契約時にしか加入できない保険商品であり、契約後に特約の追加や変更をおこなうことはできません。そのため、保険料だけでなく、保障内容についても十分に検討した上で選ぶことが大切です。万が一の事態が起こった場合にご家族の生活を守るため、自分やご家族にとって本当に必要な保障が何かをしっかり考えることが重要です。また、自身の年齢や健康状態、ローンの金額などを踏まえた上で、慎重に選択しましょう。

横浜銀行では、さまざまな種類の団信を用意しています。住宅ローンをご検討の際にはぜひお気軽にご相談ください。

横浜銀行の住宅ローン

2025年4月の法令に基づき執筆