2023.09.29

残価設定ローンとマイカーローンを徹底比較

監修
FP相談ねっと 山中伸枝 
執筆
前田 菜緒
更新
2023年9月

ディーラーローンや銀行のマイカーローンなど、車を購入する際にお金を借りる方法はいくつかあります。最近では、残価設定ローン(通称:残クレ)という言葉もよく聞くようになりました。しかし、それぞれのローンがどういったものか、よくわからないという方も多いのではないでしょうか?
この記事では、残価設定ローンとマイカーローンの違いやそれぞれのローンに向いている方について解説します。自分に合ったローンを選ぶ参考にしてみてください。

残価設定ローンと銀行のマイカーローンの違い

まずは、残価設定ローンと銀行のマイカーローンの違いを解説します。

残価設定ローン(残クレ) 銀行のマイカーローン
車の所有者 ディーラー、ローン会社 購入者
借り入れできる金額 車両本体価格から「残価」を除いた金額 車両本体価格のほか、保険・部品・オプションパーツ代など
審査日数 即日 即日~数日かかることもある
金利(年) 3〜5%程度 1〜4%程度
保証人 不要
ただし、返済能力などによって求められることもある
不要
保証会社が保証するため、保証料が必要なこともある
手続き 本人確認書類(運転免許証)があれば、その場で手続き可能 審査に見積書など書類が必要
走行距離の制限 あり なし

残価設定ローンかマイカーローンかを選択するうえでは毎月の返済額や走行距離の制約の有無などがポイントになります。次章で、それぞれのローンの特徴を解説します。

残価設定ローンとは

残価設定ローンとは、車に「残価」を設定し、残価以外の額を借り入れするローンです。

ローン部分 残高

残価設定の「残価」とは残存価格のことで、ローン契約満了時の予想下取り価格のことを指します。その車種の中古車市場価格を参考にディーラーが決めるため、販売店によって残価設定は異なります。

ローン審査は即日実施され、金利は年3~5%程度で、保証人も基本的には不要です。残価設定ローンの支払い中は借入先が車の所有者になります。

そして、ローン期間終了後は以下3つの方法のどれかにより残価を清算します。

1.新車に乗り換える

この場合残価の支払いは必要ありません。しかし、乗り換え後の車は基本的に同じメーカーの車種しか選べません。

2.車を返却する

車を返却することで残価を支払う必要はなくなります。しかし、傷や事故歴などの、一定の条件を満たさなければ、精算金が発生することがあります。

3.残価を支払い購入する

残価を支払うことで車の所有者になれます。借り入れ時の設定によりますがまとまった出費となることが多いです。

銀行のマイカーローンとは

銀行のマイカーローンでは、車の所有者は購入者となります。

銀行のマイカーローンの範囲は広く、車両本体価格はもちろん、車検や保険、部品などにも利用することができます。また、残価設定ローンの期間終了後に残価を支払って車を購入する際の費用としてマイカーローンを利用することも可能です。

金融機関によりますが、銀行のマイカーローンは審査が終わるまでに数日かかる場合もあります。一方、金利は年1~4%程度と残価設定ローンよりも低く、保証人も基本的には不要です。

残価設定ローン・銀行のマイカーローンに向いている人

残価設定ローンと銀行のマイカーローンは、それぞれどのような人に向いているかを見ていきましょう。

残価設定ローンに向いている人

  • 短期間で車を乗り換えたい人
    残価設定ローンの返済期間は3~5年で設定することが多く、そのタイミングで原則追加支払いなしで新しい車に乗り換えることができます。

マイカーローンに向いている人

  • 遠出の回数が多い人
    残価設定ローンには、走行距離に上限が設定されています。その制限をオーバーしてしまうと、追加で費用を支払わなければならない可能性があります。そのため長距離の運転が多い人は、マイカーローンの方が向いているでしょう。

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2023年9月の法令に基づき執筆