EPISODE 16

お客さまの期待に
応えていく

山本理恵子

2020.09.01 UPDATE

支店で資産運用窓口を担当していた時のことです。

あるお客さまが、資産運用のご相談はA支店、貸金庫はB支店という形でお取り引きをされていました。しかし、お客さまのご自宅からは、B支店が最寄りの支店。「なぜ自宅から遠いA支店でわざわざ資産運用のご相談を?」と不思議に思った私は、ある日、思い切ってその理由をお客さまにお尋ねしました。

「以前はA支店の貸金庫を使っていたんだよ。当時、自宅近くのB支店で貸金庫の空きがなくて、少し遠いけどA支店なら空きがあると案内してくれて、A支店で貸金庫の利用を始めたんだ」

お客さまによると、その後しばらくして、B支店から貸金庫に空きができたと連絡があり、A支店の貸金庫は解約したそうです。

「貸金庫は自宅から近い方がいいからね。でも、どちらの支店にも親切にしてもらったから、A支店とのお付き合いもやめたくなかった。だから、資産運用はA支店でお願いしているんだ」

当時、窓口担当者としてはまだ経験が浅く、目の前の業務をこなすことで精一杯だった私は、そのお話を聞いて、お客さまにはそれぞれの想いがあって横浜銀行とお取り引きいただいていること、そしてお客さまのお声に耳を傾け、その期待に応えることの大切さを学びました。

当行は今年、創立100周年を迎えます。地域のみなさまから、このような期待や思いがたくさん積みあがって、今の横浜銀行があるのだと思います。「お客さまの期待に応えていく」という初心を忘れずに、これからも横浜銀行員として歩んでいきたいと思います。

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